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Malt Crazy
道楽もほどほどに
日記的雑感
 
 

ミレニアム・ブライド?

最近、私の廻りで流行っているのは、結婚。
なんでも、「2000年に入籍したい」という事なんだとか。
こっちにしてみれば、お祝いが重なるじゃないか・・・と
懐に寒気団がまっしぐら状態になるだけなのだが、
おめでたいという事で許すしかないのだろう。(笑)

しかし、結婚は(特に長く一緒に居る人達は)何かキッカケがないと、
突っ走れないものらしい。
若くして結婚した経験のある私の場合も、今思えば勢いだったかも知れない。
だいたいキッカケというのは、「できちゃった」って事が通り相場だったのだが、
去年の11年11月11日という1並び入籍とか、2000年1月1日の入籍など、
去年から今年にかけてのミレニアムキッカケ婚が、皆さんの廻りにも居るのでは?
 
ホテルにとってブライダルは大きな儲け口、有名ホテルとて客を待っているような状態
でなく、式場専門でやている所にも負けないサービスを展開しているようだ。
模擬結婚式やらリハーサル付きやら、果てはエステまで用意されていたり・・・。

もっともその傾向は随分前からあり、山下公園前の「The Hotel YOKOHAMA」は、
喫茶室を潰してチャペルに作り替えたし、
伊勢山皇大神宮は「ホテル横浜開洋亭」を作ってしまったのはもう随分昔の事、
それでも今はなかなか苦戦を強いられている。

呼ばれる側にしてみれば、一番気になる物はやっぱり料理。
美味しいかどうかがその式場の評判に繋がるハズである・・・が、
結婚式の料理で美味しい物に出会った事がない。

今回呼ばれた磯子にあるホテルでも、やっぱり最近の若者向け濃いめの味付けで、
全部食べる気にさせていただけなかった。
それでも本人達はお仕着せのメニューではなく、自分で試食をして料理を決め、
予算もかなりかけたと聞いているから・・・・・。
(やっぱり商売優先か・・・)

確かに、一気に100名前後のコース料理が出るのだから、
作り置きや料理の冷えはしかたが無い。
でも、ホテルや式場としては大きい商いになる。
おまけにその料理が口に合えば、式に参加した人々が客になる。
だったら、プロらしい工夫とメニュー選びで美味しく食わせろ!と言いたいのに、
通常そこのレストランで食べるよりも不味いのは何故なんだろう。


横浜はもともとホテルの多い所。
それは明治の頃、外国との接点だったからなのだが、
東のフランス料理総本山と言われる「ホテル・ニューグランド」
(当時はグランドホテル)があり、洋食の原点でもあった。

だから横浜のホテル料理は別格で、
高くても美味しいというイメージが定着していたはずなのだが、
その伝統はいつの間にかどこかへ行ってしまったらしい。


横浜のホテル戦争はバブルが弾けた後、結局縮んだパイの取り合いに変わり、
今やディスカウント合戦と化している。

山下公園前には、前述の「ニューグランド」や「ザ・ホテルヨコハマ」をはじめ、
「スターホテル」「メルパルク」と並び、みなとみらいに至っては
「ロイヤルパーク」(ランドマーク)「インターコンチネンタル」
「パン・パシフィック」、ちょっと離れて「ナビオス」(新港埠頭)
「ブリーズベイ」(桜木町駅前)と揃った上に、
新しくオリックスが高層のホテルを建てている。

これはもろ観光地の中に存在するホテルだけを、気がつくままに並べただけで、
実は他にも有名ホテルは存在している。(シェラトン・ホリデーイン・プリンス等)

これだけ宿泊設備が揃っている割りには、
横浜に大きな集客を見込める魅力的な物は少なく(無いかも)、
イメージと子供だましの遊園地と青くない海があるばかり。

みなとみらい地区に集まる観光客は、横浜中華街に集まる観光客数には
遙かに及ばない事は地元では周知の事実であり、
「安・近・短」のブームもあって、日帰り客は増えるばかりだと言う。

だから、どこのホテルも手を変え品を変え、種々のプランを出して安売りをして、
客引きやリピーター確保に懸命だ。

そんな中、「ナビオス」(海員会館)は最初から一泊1万5千円ではじめたから、
もう大変な事になった。
一泊2名ではまわりのホテルは定価で3万円以上をつけていたから、勝負にならない。
で、ブランドイメージを落とさないように割り引く苦労を飛び交っている。

「ロイヤルパーク」では、2人1泊14800円(税サ別)という
プランまで始めた。(宿泊日限定)
いまや、横浜ステイは2人で1万5千円以下がトレンドらしい。


ホテルの客単価が下がる事は、一見の客にしては有り難いが、
その反動が内外装や料理などに出るのでは意味がない。

事実、オーセンティックなホテルでは、内装の補修がされていない所が目に付くし、
新しいホテルでも調度品についた傷を補修できないでいる。

だから、「安いのには理由があるのね」という事になり、
やっぱり横浜のホテルにとって、超一流の道はまだまだ遠い道なのだろう。


去年の六月、タクシーの運転手が「結婚式が減ってあてが外れた」とぼやいていたが、
今年に入って、少しは取り戻せたのだろうか・・・・・。

                                 H

*ホテル名は略称

 
 
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