「深夜11時に、横浜あたりで、一人5000円以下で、
落ち着いて食事のできる所知りませんか?」
「何人で?」
「二人」
う・・・・む
夜遅くに静かで美味しいモノを食べたい・・・・
これは難しい。
11時を過ぎれば、マトモな食事処は店を閉める。
で、残っているのは飲み屋系になるが、静かな・・・というワケにはいきにくい。
じゃぁ、個室がある飲み屋を探すか・・・・
と記憶を呼び起こして考えたら、一軒だけヒットした。
「海華月 天間」
045-317-1688
横浜市神奈川区鶴屋町2-23-8岡田屋鶴屋町ビル2F
[月~木]11:30~14:30(フードLO14:00)17:00~25:00(フードLO23:00,ドリンクLO24:30)
[金]11:30~14:30(フードLO14:00)17:00~26:00(フードLO23:00,ドリンクLO25:30)
[土]17:00~26:00(フードLO23:00,ドリンクLO25:30)
[日・祝]17:00~24:00(フードLO23:00,ドリンクLO23:30)
客層が変わってあまり行かなくなった「海華月」だが、2001年11月に個室っぽさを出した新店舗を
「海華月」の上の階に作ったのがココ。
個室風の店の造りはここのところ流行りではあるが、下の「海華月」に比べて客席間が広く取られ、
おまけに個室まで用意されているので、そんな質問にはピッタリだと思う。
で、そう紹介しつていてハッと気付く。
随分、覗いていない・・・
んじゃ、行きますか(^_^;)
「海華月」の脇の階段を上ると「天間」の入り口。
知らなければ入りにくい感じは相変わらずで、風呂屋のような下駄箱が並ぶ入り口で靴を脱ぐ。
ブーツも入る下駄箱にチッペワを投げ込んだ頃、ウェイターが中から出てきた。
(店の中から入り口が確認しにくいのか?)
店内は簾や壁等で仕切られた座敷風で、掘り炬燵形式のテーブルはくつろげて有り難い。
水槽の上の通路を通って案内された席は、ちょっと外が覗ける端だった。
客層は相変わらず若者が多いが、何故か「海華月」ほどうるさくない。
コッチにすればそこが良いのだが、店の造りが騒ぎすぎの若者を排除しているのなら、
深夜に食事をするには良い店かもしれない。
セットの串焼き(5本:1680円)をオーダーし日本酒を頂いた。
(日本酒は同じ系列の「其の弐」には無い銘柄が多く、値段も1000円/合以下で揃う)
壁にはひょっとこやおかめの面がディスプレイされ、水の流れる音など和のテイストを乗り込んでいるが
何となく安っぽい作りが今風であり、外国人が喜びそうな設えに見えてしまう。
料理は「風呂吹き大根 鴨の治部煮のせ」といった和風に肉をあしらうような工夫がされた物が多く、
値段も1000円以下(この料理は780円)が多いので、紹介しても文句は来ないだろう・・と安心できた。
ひつまぶし風鰻茶漬けまであって興味をくすぐる品揃えだが、味は良好。
店員の態度も良好で、割安感を感じさせられる。
飲食店に求める物は、味と環境。
そのニーズを知りきっているような運営を見ると、
勝ち組に残る秘訣が解るような気がする。
たぶんそれは、客の立場に立った客観性を持てる・・・という事。
そしてそれは、対人関係に関して急所とも言える重要な事でもある。
笑顔の素敵な店員がいるだけでも空気は良くなり、料理も美味しくなるのは、
客として色々なシーンを見ていれば誰でも解る事。
でも、その理由をちゃんと分析できるのはプロだけだし、
その目を持てないプロでは何故客が入るかわからない・・・・
いずれにしろ、美味しくて落ち着けて店員の態度も良くて安いこの店に、
何故場所をわきまえない若者客が少ないのか・・・は、私にも謎だ。
そこら辺の見極めができているから、順調に経営できているのだろう・・・・が
「良いお店よね~」
「だろ~ だろ~」
「なんか気に入っちゃったぁ」
隣の席で楽しそうに飲んでいた若者達が、お帰りのようだ。
見れば男二人女二人のグループだ。
合コンのようにも見えるが、それにしては静かな会だったが、
帰り仕度の最中に少しばかりうるさくなった。
「また皆で来ようよ」
「いいねいいね!」
「でもねぇ・・・、靴脱ぐのヤだな」
え?
もしかして、靴を脱いで入るって事が、
バカ騒ぎする若者を排除しているのか・・・・な?
|